俺は君の負担でしかないのか…
俺という存在がいなくなれば…
君は楽になれるだろうか…
敵との幾度とない戦い。
俺は君の足手まといでしかなかった。
俺は敵の思うままに操られ…
守り続けたいと願う君を何度も傷つけた…。
今も…
君は俺を庇おうとして…
敵の手中に入ってしまった…。
とらわれて再び姿を見せた君は…
敵の操り人形だった…
君は俺に剣を向ける。
君の透き通っていた瞳は…
今は濁り、鋭く睨み付ける。
こんな瞳で君に見られるなんて…
「うさ……俺がわからないのか…」
護りきれなかった自分をひどく恨んだ。
「今すぐ殺してやる。」
いつもの君からは想像できない言葉…
剣幕…
俺はどうすれば…
君とは戦いたくない…
戦いたくないんだ…
剣を振り上げ向かってくる…
それならいっそ…
君のすべてを受け入れればいい…
きっと君の心の奥は…
自由にならないカラダとココロが…
苦しんでいる…
「うさ……おいで…」
俺はまともに剣をうけた。
「うっ…」
肩から激痛が走る…
けれどうさの痛みに比べたらこんなもの…
「ばかね…すぐに死んでしまうわよ」
うさの口から冷たく吐き捨てられる…
肩を手で押さえながら君を見つめる。
「俺はうさとは戦いたくない…」
操られたうさは嘲笑いながら再び剣を真っ直ぐに俺へ向けてむかってきた。
うさは戻らないのか…
うさとの想い出が走馬灯のようによみがえる。
俺の腹に剣が刺さる…
俺はうさを抱き留める…
「うさ……護ってやれなくてごめん…」
生暖かいものが流れていく…
「一緒にいてやれなくてごめん…」
力が抜けていく…
「幸…せにして…やれ…なくて…」
「ごめんな……」
力なく崩れ落ちる…
自分の手にある暖かいものは何?
倒れているのは…?
今の言葉は…?
いや……いやだよ……
まもちゃんっ
いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
白くまばゆい光が爆発した…
PR